各社のテイクアウトの違いとは?2021年版テイクアウト完全ガイド

TakeOutについて
2020年、テイクアウトは飲食店における注目のキーワードとなっています。当サイトでは2社のテイクアウトサービス提供会社に従事した筆者が各社のテイクアウトを徹底解説します。

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はじめに

2020年世界を襲った新型コロナウイルスは飲食業界に深刻なダメージを与えています。日本全体で夜間営業自粛の要請、消費者には不要普及の外出を控えるように促され、店内飲食の売上に大きな影響を与えています。

 

一方で、マクドナルドはインダイニング(店内飲食)を中止したにも関わらず、客単価は31.4%増加し、売上は昨年対比で6.5%も増加するなど、このコロナ禍において絶好調となっています。その好調の要因は持ち帰り(テイクアウト)需要の高まりです。自粛の影響で飲食店が軒並売り上げ急減に見舞われる中、マクドナルドはテイクアウトの活用で過去最高となる今期の営業利益計画を維持しました。

 

2020年5月14日、39県で緊急事態宣言が解除されましたが、解除後も消費者は「3密」を避けるため、このテイクアウト需要が高まった新しい生活様式を今後も受け入れられると予想されています。また、第二波、第三波や今後の備えとしてテイクアウトサービス検討の必要性が迫られているのです。

 

乱立するテイクアウト

では早速テイクアウトを検討しよう!と意気込んだのも束の間、20社以上のサービスが乱立していることに愕然とします。

 

一体、何が違うのだろう・・・

初期費用・月額不要とアピールしているが何かウラがあるんでしょ?マネタイズしていなくて急に潰れても困るんだけど・・・

結局、どうやって選べばいいのか分からない・・・

 

そういった疑問から、2社のテイクアウトサービス提供会社に勤めていた筆者がこれからテイクアウトの導入を検討している方へテイクアウトサービス各社の違いと選び方を解説します。

 

テイクアウトの分類

テイクアウトを大きく分類すると自社専用型のテイクアウトとモール型のテイクアウトに分類されます。また、モール型のテイクアウトはさらにデリバリー機能一体型かどうかに細分化されます。

 

モール型のテイクアウトと自社専用型のテイクアウト

まず違いの一つとして集客に関する点が挙げられます。それがモール型か自社専用型かの違いです。これは店舗の出店と似たようなことですが、モール型ではアプリやWebサイトに既に利用者がいるため、そのサービスの利用ユーザーが検索して見つけてくれます。ただし、モール型は利用料が高くなります。

モール型テイクアウトの例:Eparkテイクアウト

 

一方、自社専用型のテイクアウトは集客を自前で行う常連様向けとなります。今はGoogleマイビジネスや自社のWebサイトなど様々なサイトでお店情報を登録することができますが、そういった所に掲載する事も可能です。利用料は安めの傾向になります。

 

モール型テイクアウトのデメリットは常連客であっても利用にはアプリをダウンロードさせる必要があります。また、登録店舗が多いため埋もれてしまうこともあります。ただ、一番大きなデメリットは顧客情報の収集ができない点だと思います。店舗の資産として顧客情報は非常に大事なアセットです。コロナ禍のような有事の際に助けとなるのは、やはり常連さんでした。そういった店舗のファンである常連さんの情報が取れないのが一番のデメリットとなるでしょう。

自社専用型テイクアウトのデメリットは既に上述している集客面となります。認知度が低い店舗の場合は集客活動が必要となります。

自社専用型のテイクアウトの例:TakeMe Order

デリバリー機能一体型テイクアウト

テイクアウトの中にはデリバリー機能がメインで付帯的な機能として、テイクアウト機能があるサービスが存在します。有名なサービスではUberEatsやmenuがあります。それぞれ独自の配達員を雇用し配達網を拡げていますが、デリバリーによる手数料を売り上げとして運営しています。これらのサービスは基本的にモール型テイクアウト機能も有しています。

デリバリー機能一体型テイクアウトサービスの例:menu、UberEats

テイクアウトサービスの比較

各サービスを比較した表です。メリットとデメリットを比較し各サービスの特徴を抑えましょう。

 

 

自社専用テイクアウト

モール型テイクアウト

デリバリー一体型

モール型テイクアウト機能のみ

特徴

自社のホームページやSNSから、アプリをダウンロードさせずに注文が可能

専用のWEBサイトか専用アプリから注文する。
但し、デリバリーエリアの場合はデリバリー契約も必要。

専用のWEBサイトか専用アプリから注文する。

メリット

・常連客の情報を取得できる
・常連客にアプリをダウンロードさせる必要がない
・利用料が安い

・利益率との折り合いがつけば商圏が広がる
・これまで知られていなかったユーザーに知ってもらえる

・これまで知られていなかったユーザーに知ってもらえる

デメリット

自社を知らないユーザーへの認知活動が必要

・多数の常連客が手数料の高いデリバリーを利用することが予想されるため勧めにくい。
・常連客にアプリのダウンロードをさせる必要がある。

複数の店舗と比較されるため埋れやすい

主なサービス

TakeMe Order

menu、Uber Eats

Eparkテイクアウト

テイクアウトの選び方

乱立するテイクアウトですが、各社のサービスは上記のように分類しました。では、どういう場合はどれを選べばいいのでしょうか?ここからはサービスの選び方を解説します。

まず、重要な事は事前決済かどうかのチェックをしましょう。大体のテイクアウトは事前決済型です。こういったネット注文サービスで怖いのはNo Showやイタズラによる注文です。リスクヘッジのためにも事前決済型のテイクアウトを選びましょう。

 

次に選択する項目はモール型か自社専用型かどうかです。店舗にそれなりの常連様がついてくれている場合は、認知させる必要はないため自社専用のテイクアウトを利用すると良いでしょう。なぜなら、モール型の場合は運営会社から顧客情報を提供してもらえることはありませんので、自社型を選択して常連様と接点を持てるようにしておくことが重要なためです。また、利用料については利用した分に応じて支払うサービスと月額固定型があります。サービスによっては2万円以上の売り上げがあったら利用料金を支払うタイプのサービスもありますので、自社の売り上げに合わせて選ぶのが良いでしょう。

 

一方、常連客がまだあまりいないお店の場合はモール型を選びましょう。もしくは、メニューに自信がある場合は利益率を確保した上でデリバリーのあるテイクアウトを検討することをお勧めします。メニューによりテイクアウトで利益率の確保をするのが難しい場合はデリバリーのないテイクアウトサービスを利用します。

 

まずは、上記ように分類したサービス群の中で自社にあったタイプのサービスを選びます。そして、その中で注文の確認漏れが発生しない仕組みのサービスを選ぶ事が肝心です。テイクアウトにおいて、事前支払いが済んでいるのにお客様の注文を見逃すのは大きなクレームに繋がります。厨房でのプリンター接続が可能かタブレットだけで確認ができるのかお店のオペレーションに合わせて選択しましょう。店舗オペレーションに関わるサービスの導入は一度入れると入れ替えるのが億劫になるものです。上記の選び方を参考にお店に最適なソリューションを検討してください。

 

まとめ

これからコロナ禍が明けますが、これまでとは違う「新しいいつも通り」ニューノーマールが始まると言われています。飲食のテイクアウトスタイルの増加もその一つとして定着する可能性があります。お店にテイクアウトを導入するとスタッフのオペレーションもお客様への告知も含めて簡単に変えるのが困難です。当サイトの選び方を参考に自社の現状を鑑みて、適切なサービスを選択しましょう。